望月奈々
December 18, 2007
February 07, 2007
November 07, 2006
ヤマグチノボル氏、プロバイダのミスでホームページが削除される
お知らせ 投稿者:ヤマグチノボル 投稿日:11月 2日(木)19時40分36秒
あと一ヶ月仕えるはずだったホームページのアカウントが、葛飾ケーブルのミスで使えなくなってます。ああもう!
ヘクサゴンは引越しに伴い、あと一週間ほどで復活します。仕事おわんないと引越しできない。それまで復活できない。あうう。
掲示板は生きてますのでどうぞ。
October 12, 2006
ゼロの使い魔SS「ご主人様の憂鬱」第15話
「しっかりしろ、ホーエンローエ」
クラウに頬を叩かれてホーエンローエは目を開き、醒め切らないうつろな目で辺りを見回し、かえでを探した。
かえでを介抱し、そのセーラー服に付いた枯葉や泥をはらっていたメイド服の女性がホーエンローエの視線に気付いた。
「無事です。今すぐ処置が必要な怪我はしてないようです」
そういうとメイドは気を失ったままのかえでを背負って立ち上がった。
ホーエンローエもクラウに肩を抱えられ立ち上がらされる。
「さっきの奴が戻ってくる前にここを発とう」
薄暗くなり始めた森の中をホーエンローエはクラウの肩を借りながら進んだ。
まだ朦朧としているホーエンローエにクラウが訊ねた。
「さっき、何を唱えてたんだ?」
「よく覚えてない」
ホーエンローエは霞がかったようにすっきりしない頭を振った。
「杖を構えた瞬間に自然と口から呪文が出てきたんだ。そんなことより、どうしてここに?」
「ああ、学院長が君の部屋を出た後、僕の部屋にやってきてね。君も虫の使い魔を召還したのかって。最初に虫と聞いてまさかとは思ったが、君もだったとはね」
「僕のせいで君の嘘までバレちゃったんだな。すまん」
「気にするな、いつまでも隠し通せるとは思ってなかったさ」
クラウは笑いながらホーエンローエの背中を叩いた。
「ひどいですわ、よりにもよってフンコロガシだなんて」
まだ眠ったままのかえでを背負って先を進んでいたメイドが振り返る。
「この子はカメムシですってね」
泥だらけの疲れ切った顔で寝ているかえでを背負ったまま、メイドはすいすいと森の中を進む。
あの細い身体のどこにそんな力があるのだろうか。
「ところでクラウ、あの衣装は?」
「ああ、あわてて学園を出たんでああいうのしか調達できなかったんだ。召還した時は君の使い魔と同じ服を着ていたよ」
クラウに頬を叩かれてホーエンローエは目を開き、醒め切らないうつろな目で辺りを見回し、かえでを探した。
かえでを介抱し、そのセーラー服に付いた枯葉や泥をはらっていたメイド服の女性がホーエンローエの視線に気付いた。
「無事です。今すぐ処置が必要な怪我はしてないようです」
そういうとメイドは気を失ったままのかえでを背負って立ち上がった。
ホーエンローエもクラウに肩を抱えられ立ち上がらされる。
「さっきの奴が戻ってくる前にここを発とう」
薄暗くなり始めた森の中をホーエンローエはクラウの肩を借りながら進んだ。
まだ朦朧としているホーエンローエにクラウが訊ねた。
「さっき、何を唱えてたんだ?」
「よく覚えてない」
ホーエンローエは霞がかったようにすっきりしない頭を振った。
「杖を構えた瞬間に自然と口から呪文が出てきたんだ。そんなことより、どうしてここに?」
「ああ、学院長が君の部屋を出た後、僕の部屋にやってきてね。君も虫の使い魔を召還したのかって。最初に虫と聞いてまさかとは思ったが、君もだったとはね」
「僕のせいで君の嘘までバレちゃったんだな。すまん」
「気にするな、いつまでも隠し通せるとは思ってなかったさ」
クラウは笑いながらホーエンローエの背中を叩いた。
「ひどいですわ、よりにもよってフンコロガシだなんて」
まだ眠ったままのかえでを背負って先を進んでいたメイドが振り返る。
「この子はカメムシですってね」
泥だらけの疲れ切った顔で寝ているかえでを背負ったまま、メイドはすいすいと森の中を進む。
あの細い身体のどこにそんな力があるのだろうか。
「ところでクラウ、あの衣装は?」
「ああ、あわてて学園を出たんでああいうのしか調達できなかったんだ。召還した時は君の使い魔と同じ服を着ていたよ」
September 26, 2006
ゼロの使い魔SS「ご主人様の憂鬱」第14話
かえでがホーエンローエをかばうように抱きついた直後に、二人はものすごい衝撃で突き飛ばされて、頭から腐った枯れ草の中に突っ込んだ。
口や鼻には泥が入り込み、背中に何かが乗って、かえでは地面に押さえつけられた。
続くであろう攻撃に身を固めたが、直後に「ぎゃん」という巨獣の鳴き声と、がさがさと木立を揺らして逃げていく物音がした。
そして、静寂が訪れ、かえではおそるおそる振り向いて背中を押さえつけている何かを確認した。
それはロングスカートの黒いワンピースに身を包み、フリル付きの白いエプロンとエプロン同様白いフリルの付いたカチューシャを身に付け、まとめられた長い髪の奥から切れ長の目でかえでを見つめていた。
恐ろしい爪から二人を救い、今、かえでの背中を片足で踏んづけているのはかえでより少し年上のお姉さんで格好はメイドだった。
「追いつきました、クラウ」
かえでの背中に足をかけたままのメイドが声を掛けた方向から魔法学院の黒いローブを着た少年が二人に駆け寄る。
「ホーエンローエ、無事か」
メイドが足下から二人を解放すると、クラウと呼ばれた少年はホーエンローエを抱きかかえた。
それまで小さく低く唱え続けられていたホーエンローエの呪文がそこで止んだ。
その途端にかえでは目の前が真っ暗になり、そのまま気を失った。
(応援ありがとうございます。もう少々お付き合いください)
15話へ進む
口や鼻には泥が入り込み、背中に何かが乗って、かえでは地面に押さえつけられた。
続くであろう攻撃に身を固めたが、直後に「ぎゃん」という巨獣の鳴き声と、がさがさと木立を揺らして逃げていく物音がした。
そして、静寂が訪れ、かえではおそるおそる振り向いて背中を押さえつけている何かを確認した。
それはロングスカートの黒いワンピースに身を包み、フリル付きの白いエプロンとエプロン同様白いフリルの付いたカチューシャを身に付け、まとめられた長い髪の奥から切れ長の目でかえでを見つめていた。
恐ろしい爪から二人を救い、今、かえでの背中を片足で踏んづけているのはかえでより少し年上のお姉さんで格好はメイドだった。
「追いつきました、クラウ」
かえでの背中に足をかけたままのメイドが声を掛けた方向から魔法学院の黒いローブを着た少年が二人に駆け寄る。
「ホーエンローエ、無事か」
メイドが足下から二人を解放すると、クラウと呼ばれた少年はホーエンローエを抱きかかえた。
それまで小さく低く唱え続けられていたホーエンローエの呪文がそこで止んだ。
その途端にかえでは目の前が真っ暗になり、そのまま気を失った。
(応援ありがとうございます。もう少々お付き合いください)
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